米国株式市場において、また世界的にGAFAと呼ばれる企業の存在がここ数年で巨大化しています。
しかし、そんなGAFAに対して、中国IT企業のBATHと呼ばれる企業の勢いも年々高まってきています。
そこで今回は、米国IT企業GAFAと、中国IT企業のBATHについてお話ししたいと思います。
目次
GAFAとは?
GAFAとは、米国の巨大IT企業である、Google(現在の社名はアルファベット)、Apple、Facebook、Amazonの4企業の頭文字をとった呼称です。
2010年頃から、メディアでそう呼ばれ始めたそうです。
今や支配的な企業ですよね。
《米国時価総額ランキング(ドル)》
かつてのセブンシスターズと言われるようなものにとって変わりつつあるというか。
20世紀にかけて世界の石油市場を支配した大手石油メジャー7社を総称したニックネーム。
・アメリカ系…エクソン、モービル、ソーカル、テキサコ、ガルフ
・イギリス/オランダ系…ロイヤル・ダッチ・シェル
・イギリス系…BP
一時アメリカの支配的な企業と言ったらセブンシスターズだったと言えます。
軍産複合で原油メジャーと言われるような会社が支配していた時代が長く続いていましたが、ここ数年でハイテクがその位置に躍り出てきました。
それがGAFAです。
「仕組みの箱」を持つ企業が抜けている
GAFAって面白いことに、マイクロソフトが入っていないんですよね。
(元々マイクロソフトを入れてGAFMAと呼ばれていましたが、マイクロソフトが排除されたようです。)
個人的にこの括りに入っていないっていうのは不思議でした。
マイクロソフトが入っていないということは、アップルもマッキントッシュを作っていた頃のアップルとして入っているわけではないということです。
GAFAの「A」は、iPhone以降のアップルの「A」ですよね。真ん中の世代がどこか抜けているんです。
マイクロソフトとかIBMとかMacを作っていた頃のアップルが何処かに行っています。
GAFAって5年ほど前から言われるようになったんですよね。本来であれば仕組みというものは、仕組みの箱を用意したところが一番儲かるはずなんです。
GAFAの前と言ったら、Windows95なわけです。macOSとかlinuxとかと戦って、Windowsが圧勝したわけです。
OSにおいては、これがWindows95から今日までの流れです。
本来であれば仕組みの箱=OSを作っていた会社が一番儲かります。
なぜならOSという箱を作って、OSを使わないと中のソフトウェアが動かないよ、というものがOSだからです。
でもGAFAを見てみると違うんです。
フェイスブックなんて、OSの上で走らせているものだし、アマゾンもOS上でモールを開いて利用者が買い物をするものです。
アップルに至っては、safariというOSはあるんですが、それよりもハードデバイスに行った感じがあります。
そしてグーグル(現在の社名はアルファベット)はそもそも、OSの中で動かす数あるブラウザの中の一つです。
このようにGAFAの中には、OSを作っている会社がない、つまり「仕組みの箱」を作った会社が入っていません。
WindowsとかLinuxなどのOSを作っている会社がここに入っていないのが不思議です。
GAFAに入っている、いないはともかく、本当にソフトウェアを作っている会社がもうここまで巨大化していることに、時代の変遷を感じます。
本来であればマイクロソフト1強になるはずなんです。
ではマイクロソフトが大したことのない企業かと言えば、そんなことはありません。
今でも世界を牛耳っている企業です。OSの上で動かすソフトウェアの会社がここまできているというのは、違和感があるというか新しい衝撃です。
Facebookなんかは特にそう思います。大元を作っている会社ではなくて、ソフトウェアを作っている会社がここまで注目されるというのは、ここ10年ぐらいの間で大きな変化だと思います。
それを裏で牛耳っているマイクロソフトはやはり凄いともなるんですけど。
GAFAに関してはどこも時価総額100兆円超の企業となっていますから凄いとしか言いようがないですよね。
GAFAvsBATH
中国IT企業BATH
米国のGAFAに対して、中国の巨大IT企業の4社をBATHと呼びます。
Baidu(バイドゥ)・・・中国の検索エンジン。Googleに次いで世界2位
Alibaba(アリババ)・・・Eコマース。中国版Amazon。
Tencent(テンセント)・・・中国版のLINE、Facebookなどのサービス。
Huawei(ファーウェイ)・・・通信機器メーカー。2020年第2四半期には初のスマホシェア世界1位に。
米国IT企業VS中国IT企業みたいな対立構造ですよね。
完全に世界を二分する程の対立構造だと思います。
多くの人はアメリカ有利だと考えると思います。
中国企業ってあくまで中国圏だけでしょと。
欧州・米国圏でどこまで通用するのかという意見は確かにあると思うんです。
ただ、中国企業が国内に13億人のマーケットを持っているのって無条件に強いと思うんです。
米国はあくまでも4億人なんですよ。国内だけで完結するとして、4億人対13億人の勝負になります。
これって内需という意味では圧倒的な差を生みますよね。
このことから、中国の新興IT企業はかなり安定性が高いと思っています。
世界の経済流通圏に完全に取り残されて隔絶されたとしても、13億の市場が残るという、スーパーリッチな状況なんです。
中国はそもそも独自のインターネットを持っています。
日本人は中国に対して、不自由なインターネットだとか、検閲がすぐ入る、自由度が低いという捉え方をすると思いますが、中国側からみると独自のインターネットは強みです。
国内で強力なインターネットが出来上がっているので、それだけでGAFAと比べて、遜色ないマーケットと言えます。
GAFAvsBATHの行方
今後、両者は切磋琢磨というか、汚いことでもなんでもしながら潰し合いをしていくんだろうと思いますが、どうなるかは正直分からないです。
もしここがどうなるか分かれば、間違いなく億万長者になれると思います。
でも分からないので、ある程度様子を見ながら投資をしていくしかないです。
どっちが勝つのかは見ないといけませんが、冷静に分析すると、断然GAFAが有利というわけではありません。
おわりに
いかがでしたでしょうか。
世界を支配していると言っても過言ではない、GAFAと、今後その脅威となるBATHについて私なりの考えをお話しさせていただきました。
少しでもご参考にしていただけると幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。