【不動産投資】コロナ後の不動産市場が抱える不安材料

不動産業界にも、新型コロナウィルスの感染拡大の影響はたくさん出てきています。
そこで今回は、コロナショック後の状況から、今後の不動産市場の見通しについてお話ししたいと思います。

目次

不動産市場が抱える不安材料

東京五輪開催があっても不動産市場は厳しい

不動産に関しては2021年の夏ぐらいが一つの大きなポイントになりそうです。

東京オリンピックのタイミングです。

ここからは東京オリンピックが開催されたという前提でお話しします。
開催されなかった場合は、それ以上のことになるということを想定しておいてください。

基本的には、テレワークによってオフィスの床面積が蒸発するので、不動産業界は影響が出るというのは他の記事でもお話しした通りです。


今まで必要だった床面積がいらなくなり、企業がより狭いオフィスに移転すると、相対的にオフィス需要は小さくなっていくので、それだけで価値が下がっていきます。

そして不動産と密接に関係しているホテル事業者は、全世界からのインバウンドを当て込んでいたのに、コロナショック後、一切と言っていいほど来なくなりました。

このことがホテル業界に与える影響は当然大きく、実際倒産しているホテルもありますよね。

その結果、不動産(ホテル)開発が止まります。これもマイナスです。

住宅ローン破産の可能性

また住宅ローン関係の話をしますと、今ギリギリでローンを支払っている人が結構います。

なぜギリギリかというと、これまで地価が高かったことが理由としてあります。

地価が高いということは、無理をしないとローンを組めないからです。
今ローンを組んでいる人たちの中には、無理をしてローンを組んでいる人が結構いたということです。

そのため不景気に入ると、給料が下がったり、ボーナスカットされたり、もしくは勤めている会社が潰れるといったことが起きて、ローンを払えず自己破産する人が結構出てくるはずです。

そうなると今度、不動産のローン領域が危うくなります。

これもマイナス要因になります。

他にも不動産が抱える爆弾は結構あります。

銀行自体が不動産融資を一旦止めるようなことも言っています。

そうなると今建てている途中の不動産に融資がつかなくなるので売れ残るんです。

数々の要因で不動産が下落局面に入っていくだろうと思います。

その一つのポイントが来年の夏頃(東京オリンピック開催のタイミング)かなと思います。

地価暴落のカギは業界の「連鎖」

暴落するかどうかは分かりませんが、気をつけるべきこととして、東証一部に上場しているような不動産関係の会社が一社でも倒産するようなことがあれば、連鎖する可能性があります。

連鎖というのは連鎖倒産という意味ではなく、一社潰れることによって地価が崩壊するということです。

一社潰れると、その会社が抱えていた在庫を他の会社が安く買います。

その在庫を買い取った会社は、早く在庫を掃けさせて、早く儲けたいので、相場よりも安く売り出します。

結果、全体の相場が下がり出します。

そうなると、またどこかが潰れてしまう。

このような連鎖が起こる可能性があります。

一社も潰れなければその連鎖は起こりにくくなりますが、もし一社でも倒産してしまうと相場が暴落する可能性があります。

この点には注意が必要です。

リーマンショック後のようなV字回復は期待薄

今後のことですが、不動産自体はリーマンショックの時はかなりV字回復したのですが、今回は同じようにはならないのではないかと思います。

リーマンショックの時はそもそもの需要は消えてはいません。

ただ不景気になって、皆が借りれなくなっただけで、少し値段を下げたりしたら戻ってきました。

一方で今回は、テレワークでそもそもの需要が消えてしまいました。

今回は戻ってくることすらない可能性があるので、この辺りは不透明な材料と言えます。

爆買いした中国人はほとんど動けていない

コロナショック後、中国人が日本に来ることがなくなってしまいました。

今後日本と中国の間で飛行機が飛ぶようになって、往来ができるようになったら、日本の不動産に投資していた中国人が売ってくる可能性があります。

売却する際、いくらでもいいのでとにかく売りたいという中国人投資家は結構多いです。

そのため、コロナの終息に伴い、日本と中国間の行き来が平常通りになると不動産価格の下落の危険性があると考えています。

投資タイミングの見極めが必要

不動産においては、今後数十年に渡って影響を及ぼすようなことが起きているのではないかと思います。
長期的には不動産価格が下がることはあっても、上昇するということは考えにくいです。

そのため、投資をする際には慎重になったほうがいいかも知れません。

不動産はどこが底なのかという議論が出てくると思いますが、今はまだまだ価格が下がっていないので、おそらく向こう数年間に渡ってどこかで大きく下がる時期が来る可能性があると思います。

暴落という意味でなくても。その辺りをしっかり見極めることができれば、良い投資ができるかもしれません。

ただ一つ言えることはコロナショック前の需要は戻らないということです。

リーマンショック後のような戻り方はしないということを想定した上で、買うことが大事だと思います。

おわりに

いかがでしたでしょうか。
不動産市場が抱える様々な要因について考察していきました。
ネガティブな話が多かったと思いますが、一つ一つ状況を整理し、投資判断の参考にしていただけますと幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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