コロナショックは色んな意味で歴史的な出来事として今後語られることになると思いますが、投資市場においても歴史的な出来事であったということが、VIX指数を見ても明らかです。
そこで今回はVIX指数と、ポートフォリオの組み方についてお話ししたいと思います。
目次
VIX指数の見方
投資先を決める際、一つの判断材料としてVIX指数※を参考にしています。
VIX指数とはVolatility Indexの略で、シカゴオプション取引所がS&P500種指数のオプション取引の値動きをもとに算出・公表している指数です。一般的に、数値が高いほど、投資家が先行きに対して不安を感じているとされます。
出典:SMBC日興証券
日本語では恐怖指数とも言われています。
今回のコロナショックでは82.69をつけたんですよね。
普段VIX指数を見ている人はこの数字が異常であることが分かると思います。
《VIX指数ロングチャート》
VIX指数は大体30を超えると、かなりきてるよねって感じです。
40を超えてくると、教科書に載るような歴史的な事件が起きたということが過去の推移から分かると思います。
《過去の大きな出来事とVIX指数》
1997年10月 | アジア通貨危機 | 48.64 |
2001年9月 | アメリカ同時多発テロ | 49.35 |
2002年7月 | エンロン不正会計事件 | 48.46 |
2003年3月 | アメリカのイラク侵攻 | 34.40 |
2008年10月 | リーマンショック ※過去最高値 | 89.53 |
2011年10月 | ギリシャ通貨危機 | 46.88 |
VIX指数が80を超えたのは、リーマンショック以来です。
70、80超えてくる状態は異常なので、それだけ恐怖心が高まっているということで、買いの状況です。
今回もVIXが80の時に買っている人は大方儲かっていると思います。
VIXが80を超えることは10年に1回も来ないので、みんな50〜60ぐらいで乗ってしまいます。
それで80になった時に恐怖心に駆られる。
80から乗れたら強いんですけど、投資を長くやっている人程、普通80まで行くと思わないので途中で乗ってしまいます。
そこを冷静に80で差し切れることができるどうかですね。
投資の難しい所です。
4月に原油相場が暴落した時も、先物価格がマイナスに一瞬入りましたが、そこで冷静にナンピンを入れられた人は結果強かったですよね。
株式指標と為替、金、原油、米国中長期金利辺りは当然ですが、VIX指数はこういう時の判断材料にします。
ポートフォリオを組む時に気をつけていること
ポートフォリオを組む時、相互補完になるよう意識しています。
何かが起きて、一方が下がった時に、もう一方がそれを補完する形になり、何も起こってない時には、全体が徐々に上がるようなポートフォリオを組むようにします。
例えば、普通株と米国債を組み合わせ、相互補完になるようにします。
米国債が上がっているときは、株は大体下がっていますが、株が上がってる時は、米国債は比較的安定します。
どちらも長期的に持っていてあまり損しづらい、相関性のあるものを組み合わせます。
実際に、今回のコロナショックで株式がめちゃくちゃになった一方で、米国債は倍ぐらい値上がりました。
そういうことが起きます。
ここでのポイントは、攻めのみにせず、守りをどれだけ入れるかということ。
ポートフォリオを組む時にはそこを意識しています。
守りと攻めの比率
私は守り6、攻め4の比率を理想としています。
攻めはボラティリティが比較的高くて、守りは債券や金といったボラティリティが低いものを置きます。
このように、攻めに関してはボラティリティがあり、下がったときのダメージも大きいことが想定されるため、守りの比率は高めに設定しています。
ですから本来、理想で言えば、守り:攻め 9:1ぐらいでもいいのかもしれません。
何百億も資産がある人はね。
安心できる守りがあってこその攻めということです。
ある程度1億以上のポートフォリオを組み出すと、どのポートフォリオでもそうなっていく気がしますね。
少額に関しては、守りを重視しなくていいと思います。
大事なのは退場しないようにすることです。
詳しくはこちらの記事で↓
守りを重視することと退場しないようにすることは違います。
退場しないようにすることは「レバレッジをかけるな」ということですが、レバレッジをかけなくとも攻めの投資を行うことはできます。
少額の場合はある程度責めないと何もならないので。
1億投資した場合、年に3%利益を上げるだけで300万もらえますが、1000万だと年30%利益をあげないと300万とれません。
同じ300万でも全然意味が違いますよね。
ただ、守りの投資って基本面白くないので、私の場合は6:4の比率で投資しています。
守りを重視するという基本に立ち返るのであれば、9:1でいいと思います。
まとめ
・ポートフォリオを組む時、相互補完になるように意識する。
・攻めのみにせず、守りの資産を入れる。
・理想は、守り:攻め=9:1
・少額投資の場合は、守りを重視する必要はない。退場しないことの方が大切。
いかがでしたでしょうか。
今回は、ボラティリティと、ポートフォリオ比率についてお話しさせていただきました。
あくまでご参考に自分なりの投資スタイルを見出していただけますと幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。