原油生産量2位のロシアと3位のサウジアラビアによる協調減産が破綻し、両国の市場シェア拡大のために起こった価格競争による原油価格の下落。
それに追い討ちをかける新型コロナウィルスの感染拡大で、1バレル20ドルまでさらに下落。
そんな中、この機をチャンスと捉えて原油商品に1億円を投資。
1億円の大勝負に今出た理由について、今回はその真相をお伝えします。
目次
なぜ今原油なのか?
まず最初に言っておきますと、実はコモディティ投資は好きではありません。
理由は「コンタンゴ」※1リスクが厄介だからです。
コンタンゴ先物取引において期先の限月の価格が高く、期中、期近と受渡し期日までに残された期間が短くなるほど価格が安い状態のこと。
ロールオーバーコストがかりますし、ボラティリティも高いため、短期で利益を取らなければならないのがやっぱり怖くて、滅多なことでは手をつけませんでした。
それなのになぜ今コモディティに投資をしたのかというと、今回は数十年に一度のことが起きたからです。
原油価格の暴落。
原油は過去にも20ドルを切ったことがありましたが、当時と今とでは全然状況が違うと思っています。
具体的には当時と比べて物価が全然違います。今の物価水準では産油国にとって20ドル台は相当きついはずと考えています。
これが今原油に投資した理由です。
しかしながら、投資のタイミングだといっても、前述したようにコモディティの性質から考えると、投資期間の目安としてはせいぜい半年までの勝負だと見ています。
原油相場を見ていく上で重要視している材料
原油価格に加えて、為替も当然重要な指標になりますが、直近NYダウの値動きも密接に関連しています。
NYダウは原油関連の銘柄が多いことから、原油価格の影響を受けやすい指数になっています。
また15時からのアラブタイムから原油は動くので、その時間帯のニュースは重要です。
あとは原油について語っている人のYouTubeを見たりもしています。
いつもはジャパンタイム、ニューヨークタイム、あとロンドンタイムのニュースぐらいは気にして見ていますが、原油に投資する上でアラブタイムは本当に重要です。
今後はOPECプラス次第で価格も大きく動くと思います。
これも原油に限ったことではありませんが、歴史というのは重要な指標として見ています。
歴史はすべての基本だし、過去で起きたことがタダで見れますから!笑
産油国の動向
ここ数週間のサウジアラビアとロシアの原油戦争とも言われる価格競争の激化がニュースで取り上げられていますね。
ただ今回の両国による価格競争は米国のシェールオイルを牽制するという意味合いがあるので、ロシアとサウジのただの喧嘩という捉え方は短絡的すぎるかなと思っています。
米国は今や世界一の産油国となっており、シェールの採掘コストに対して新興産油国は採掘コストが高いのです。
シェールオイルの登場以降、産油国は度々このような動きを見せており、今回もシェールオイルに対する思惑が絡んでいると見ています。
余談ですが、この間のアメリカの発言には驚きました。
サウジやロシアには減産圧力かける一方でアメリカ国内の企業には減産を要請しない。
アメリカってジャイアンみたいですね笑
原油価格の見通し
では原油相場は今後どうなっていくのでしょうか?
私は今の水準は下がりすぎだと見ています。
ロシアにとって原油の存在はとても大きく、ルーブルが大幅に下落していています。
株価も下落している上、新型コロナウィルスもモスクワに入ってきているから、実際の原油価格の下落以上にダメージを受けているはずです。
またサウジアラビアも原油依存度の高い国ですから、両者にとっても今の水準でやっていけるとは思えません。
つまり少なくともやっていける水準まで原油価格は戻ると考えています。
目標は1バレル40ドル
産油国の各国の水準を考えると、1バレル40ドルが目安になると見ています。
サウジアラビアの財政均衡価格は1バレル約80ドルと言われています。
シェールオイルで約40~50ドル。
ロシアは約43ドル。
つまり各国の財政均衡価格のあたりの下限である、40ドルぐらいまでは少なくとも戻るんではないか、というのが根拠です。
原油ETFを1億購入
3月19日から原油ETFを3種類、タイミングを分けて約1億円購入しました。
この金額買う人は個人であまりいないんじゃないかなと思いつつ(笑)
ETFを選んだ理由は前提として考えておく要因をできるだけ少なくしたかったからです。
ロイヤルダッチシェル、エクソンモービル、シェブロンなど原油の個別銘柄を買っても良いのですが、個別要因に左右されるのが嫌なのでETFにしました。
原油相場が上昇しても、債券が焦げついたとかそういう理由で、個別株が原油価格に連動してくれないと、ストレスになるので指数の方が分かりやすい。
また今回は明らかに原油価格が市場価格として間違った(適切でない)水準に落ちていると考えているので、シンプルに原油先物をダイレクト投資することにしました。
まとめ
今回は原油商品に投資した理由と、原油相場についてお話ししました。
今後売却したタイミングで、再度原油についてお話ししたいと思っています。
この記事を読んで少しでも投資に関心を持っていただけますと幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。