投資をしているとアービトラージ(裁定取引)って聞いたことありませんか?
聞いたことはあるけど、よく分からないという人も多いのではないでしょうか。
今回はアービトラージについてお話ししたいと思います。マニアックかもしれませんが、一つの知識として知っておいていただければ幸いです。
目次
アービトラージ(裁定取引)とは
同一の価値を持つ商品の一時的な価格差(歪み)が生じた際に、割高なほうを売り、割安なほうを買い、その後、両者の価格差が縮小した時点でそれぞれの反対売買を行うことで利益を獲得しようとする取引のこと。 機関投資家などが、リスクを低くしながら利ざやを稼ぐ際に利用する手法です。
引用元:SMBC日興証券 初めてでも分かりやすい用語集
例えば、同じ会社の株式の現物を買い、先物の売りを同じタイミングで執行することで、アービトラージを行うというようなやり方です。
よくペアトレードと同じだと思っている人がいますが、ペアトレードは動きが似たような類似業種の二銘柄等を使った取引のことですので、その点でアービトラージとは異なります。
伝説のヘッジファンドもやっていたアービトラージ
LTCM(ロングタームキャピタルマネジメント)という伝説のヘッジファンドがありました。
LTCMはノーベル賞学者など世界のトップオブトップスを集めた集団でした。
詳しくは、ネットで調べてもらえれば色んな記事が出てくると思うので、気になる人は調べてみてください。
ここがめちゃくちゃ儲けたのがアービトラージでした。
裁定取引といえば「LTCM」というイメージの人が多いぐらい伝説的なヘッジファンドです。
LTCMが行っていたのは、同じ種類の債券を買って、価格が安い方を買って高い方を売るという手法です。
非常に合理的ですね。
最終的に債券価格は中央値に収まるだろうという考えです。
最近だと仮想通貨を使ったアービトラージを行っている人もいますね。
同じ仮想通貨を安い取引所で買って、高い取引所で売る。
これがビットコインアービトラージです。
あまり市場的には歓迎されない取引なのですが。
メリットは言うまでもなく、圧倒的にリスクが少ないことです。
LTCMはこれにレバレッジをかけて取引をしていました。
LTCMは何兆円規模の預かり資金でレバレッジをかけてやるので相当な規模ですね。
最後は変なのに手を出して飛んでしまったんだと思うんですけど。笑
それだけレバレッジをかけられるということは、リスクが小さい取引だということです。
リスクが小さい分、利ざやも小さいのでレバレッジをかけて大きい利益を狙いに行ってたということです。
実際に稼ぐのは難しい?
アービトラージは小さい額でやる分にはとても効率がいいと思います。
ただ、額が大きくなってくると板が飛ぶ話なので、結構難しかったりします。
上手くやるにはコツがいるんです。
私はアービトラージの専門家ではないので、知識としてこれ以上のものはないんですけど、周りでアービトラージで稼いでる人ってちらほらいるんですよ。
月30~40万は現実的に可能かもしれません。
ただ月300~400万稼ごうと思うと相当上手くやらないと難しいですね。
買いと売りでタイムラグがあってはいけないわけなんですが、これが結構「滑る」ことがあるんです。
「滑る」というのは、同じ価格で執行したはずなのに違う価格になっているという状態です。
しかも滑るときはユーザーが不利な方に滑ります。
アービトラージはこれとの戦いでもあるんです。
小さい利ざやを狙いにいくのに、滑られたら稼げませんからね。
LTCMに関しては、債券という大きなものを狙ってアービトラージを行っていました。
あと似たような債券(相関性が高い類似業種の債券など)を使ってやっていたというのもあります。
同じ債券ではないのでアービトラージではないんですけど。
まとめ
私は、アービトラージはやりませんが、アービトラージって何?という疑問にお答えしてみました。
株式投資の判断材料として、裁定買い残・売り残を見たりする人もいるので、どういう仕組みで取引しているものなのか、参考にしていただけたら幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。