ドル高円安の背景にあるもの

このところ為替の動きが活発になってきました。
ドル円相場に関してもドル高・円安が進んでいく中で、今回は為替の今後についてお話ししたいと思います。

目次

ドル高円安の主な要因

最近、分かりやすく方向感が出ていますね。

円が安いです。

ではドル高なのか?と聞かれれば、米ドルも決して高くありません。

要は、円安ドル安なんです。

ただ、円の方が米ドルと比べてより安いので、円安ドル高になっているというのが、世界の通貨の流れとなっています。

なぜそうなっているのか?

あくまで円に対するドル相場という視点で見ていくと、単純に金利に反応しています。

米国金利が上昇すれば円安になるし、下落すれば円高になる。

このように金利によってドル円が動いています。

本来、為替というのは様々な要因で動くものです。

例えば、よく株式と連動したりします。

株価指数(N Yダウ)が暴落した時には、大体円高になって、急騰した時には円安になるといったような感じです。

そして「今」はそれよりも圧倒的に金利と連動しています。

これが今は金利相場と言われている理由です。

為替が何と連動しているのかということは非常に大事です。

これが原油と連動する時もあれば、金と遠回しで連動するようなこともあります。

その時のトレンドによって違います。

3~4年もすればここに仮想通貨が絡んでくるのでしょうが、まだそこまでは行っていないです。

「今」は金利です。

足元の状況が落ち着くまでは、為替と金利は連動するだろうと考えています。

根本的に円が安い理由

ここで円について話をします。

私は、円が国際通貨としての働きを少し失いつつあると考えています。

これまで円と米ドルというのは、かなり強い相関関係で国際市場に影響を与えてきました。

しかし、今では、基軸通貨の一つとしてではなく、極東のそこそこ経済的な国の通貨といったような、ローカルの一通貨になりつつあるように思います。

一方で、米ドルが世界の基軸通貨という立ち位置は当面は変わらないと思います。

これまでは世界の通貨としてドルがあって、その次に円があって、ユーロ、スイスフラン、ちょっと離れて豪ドル、N Zドル、人民元…といったような相関関係でした。

あくまで円が落ちつつあるだけで、仮想通貨や人民元が強くなったとはいえ、ドルが基軸通貨であることはまだ変わらないと思います。

ただ、日本円の位置に人民元はもう既に来ているだろうし、仮想通貨が日本円の位置に来るのも、今の状態をみる限り遠い未来の話ではないのかなと思います。

国の通貨である日本円というものと、仮想通貨(ビットコイン)が同じ目線で語られる時代が来てもおかしくないと思います。

それも10年、20年も先の話ではないのかもしれないと感じています。

ただそれが米ドルを今の段階で脅かすところまでは、見えません。

そこが円とドルの強さの違いだと思います。

この強さとは、「影響力」だと思います。

すなわち、日本国が世界に対して影響しなくなってきているのだと思います。

日本という国は、そもそも経済的優位性でしか先進国としての意味合いが保てなかった国です。

それ以外の、民主主義であったりとか、資本主義の根本的な概念であったりとか、国民の純粋な金融に対するリテラシーなどの部分で、日本が先進国であったことはないと思います。

あくまで、一時の中国のような、世界の工場としての役割を担えたから先進国の一つに数えられていただけで、近年ではそれがなくなりつつあります。

製造拠点は中国に奪われ、製造の根本的な技術も中国や韓国、台湾で代わりが効いてしまうようになってきています。

日本が世界の工場としての役割を果たせていないので、そのような国の影響力が落ちるのは当然だと思います。

今後日本が復権していくのかと聞かれれば、非常に難しいと言わざるを得ません。

これからは、日本を世界的先進国の一つとして投資対象として見るよりは、その他多くの国の一つぐらいにグローバルとしての立ち位置を見ておかなければいけないと思います。

日本人はどうしても日本を過大評価がちですが、世界は日本に対して冷静ですので。

投資の良いところは、日本にいながら、日本と違うものに投資できることです。

日本がダメなら別の国に投資すればいい。

これができるのが投資なので、そこは投資の良さを十二分に活かせればいいかなと思います。

法定通貨と仮想通貨


米ドルの対軸として円というものがあって、そこにユーロが加わっていたところから、これからは米ドルと仮想通貨の相関関係になってくるような気もします。

そうなると円の価値もまた一段落ちるので、世界の人たちが円に対してどんどんそっぽを向いていくことが考えられます。

今までは通貨のヘッジ先として円を選んでいた人が、仮想通貨に行き始めれば、もちろん円の価値は落ちます。

そうすると、円が世界にとってますます価値が薄れていくという可能性が、今後起こり得るのではないかと思います。

米ドルの避難先として円ではなく、仮想通貨でいいのではないか?という可能性は、次のようなことからも予想されると思います。

テスラモーターズのCEOであるイーロン・マスクさんが仮想通貨について、象徴的な言葉を発していました。

「フィアット通貨(法定通貨)の実質金利がマイナスの状況で、別の場所に目を向けようとしないのは愚か者だけだろう」とツイートしていたことです。

フィアット通貨(法定通貨)よりマシだから仮想通貨を買ったというような発言をしたのです。

イーロン・マスクという人は今世界で一番天才と言われる経営者ですよね。

一時のスティーブ・ジョブズのような方です。

そういう人が発言した言葉であること。

このことに意味があると思っています。

今世界の経営者でトップに一番近いのがイーロン・マスクであると思っている人は多いと思います。

過去に遡れば、30年前はビル・ゲイツ、10年前はスティーブ・ジョブズのように、今その位置にいるのがイーロン・マスクだと思っています。

もっと言うと、過去のそれらの巨人達よりもさらに凄い人になりつつあるように感じます。

そ人が、仮想通貨が法定通貨よりもマシだと言ったことの意味合いは重いと思っていますし、仮想通貨の未来を暗示しているように思います。

おわりに

いかがでしたでしょうか。

足元の為替相場と今後の見通しについて、私なりの考えをお話しさせていただきました。
少しでもご参考にしていただけると幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

※当ブログに掲載されている記事について

当ブログに掲載されている記事は、あくまで個人的見解に基づくものであり、特定銘柄への投資を推奨するものではありません。
また当ブログ記事に書かれている内容は、100%正確であるとは限りません。

あくまでも投資は自己責任でお願い致します。