【投資家として】コロナショックで得た3つの学び

新型コロナウィルスの影響を受けて、2020年2月末から3月にかけて株式市場が大きく下落しました。
当時、私が投資家としてコロナショックを経験して得られた学びが大きく3つあります。
今回は、その教訓をお話ししたいと思います。

目次

コロナショックを経験して得た学び


まず、私自身、コロナショックの時には、トータルでは損失を出してはいません。
あくまで、もうちょっと利益をとれたのではないかという話ですが、振り返ってみると学んだ事がいくつかあります。

1.投資家としてコロナショックを経験できたこと

投資においては、コロナショックとは2020年2月末から3月にかけて起きた株式市場の下落のことを指すかと思います。

当時、VIX指数が最大80を超えました。
VIX指数が80を超えたのは、リーマンショック以来の出来事でした。

(↓VIX指数については、こちらの記事で詳しくお話ししています。)


それほどの出来事が起きた時に、プレーヤーとして経験できたことは非常に大きかったと思っています。

リーマンショック時、私は学生でしたので、学生として経験するのと、実際に投資家としてこのような出来事を経験するのは雲泥の差だなと感じました。

今回は、投資家として経験できたのが最大の学びでした。

2.常に冷静であることの大切さ

コロナショックの時は、私自身も冷静さを失っており、経験のなさから動くことができませんでした。

VIX指数とは何なのかということを肌で感じとることができました。
人が冷静さを失っていることを数値化したVIX指数が、80という数字をつけている時はまさに「狂乱」状態でした。

当時、株式市場ではサーキットブレーカー※1が発動していました。
私は、3回目のサーキットブレーカーの時に、マージンコール※2ではないかということに気づきました。

※1サーキットブレーカー

先物市場やオプション市場などで相場が大きく変動し、過熱してきたときに取引を一時中断することで投資家の過熱感を鎮め、冷静な判断の機会を設けるために取引所が講じる措置のことです。サーキットブレーカーの制度は、米国のブラックマンデー(1987年)をきっかけにニューヨーク証券取引所で取り入れられました。なお、東京証券取引所では、1994年から導入されました。

引用元:SMBC日興証券
※2マージンコール

信用取引や先物・オプション取引、外国為替証拠金取引、CFD取引などにおいて、差し入れている委託証拠金の総額が、相場の変動等によって必要額より不足してしまった場合に追加しなければならない証拠金のこと。



NYダウが1週間で1万ドル近く下げるということ自体が超緊急事態だったわけで、その中で原因をずっと探して、マージンコールだという答えに辿り着いたのです。

にもかかわらず、手が震えて買うことができませんでした。

マージンコールが起こっていることに気づいているのであれば、その解消が起こるわけだから、買い戻しによって一定のリバウンドが起こると考えて、投資することができたのではないかと思います。

実際1200兆円規模のマージンコールが発生していたそうです。

1200兆円規模というのは過去最大級ではないかと思います。

それだけのお金が、強制決済によって機械的に売られたのですから、市場最大の買い場だったと振り返れば思います。

経験の浅さを痛感しました。

その時、冷静でいることができていれば、当たり前のことを考え、当たり前に投資することができたのではないかと思います。

コロナショック前の時期に、世界の株価は過熱しているので、一旦冷えるだろうと、米国債を億単位で買っていて、それ自体は上手く取り組むことができました。

しかし、いざ事が起きてみると、なかなか冷静さを保てないものだなと思いました。

以上のことから、株式投資において、常に冷静さを失わないことが大事だと学びました。
そして次に、それがなぜ起こったのか?ということをいち早く解明して、対処することが大切だと思います。



蛇足ですが、マージンコールに興味がある人は映画で「マージンコール」という作品があるので、良かったら一度観てみてください。

「マージンコール」はU-NEXTTSUTAYAAmazonなどで観ることができます。

3.レバレッジをかけるのは良くなかった

当時、原油にも投資をしました。

CFD※3というレバレッジ商品に投資をしたのですが、当時50ドルぐらいから20ドル近くまで急落しました。

※3CFD

CFDとは、Contract for Differenceの頭文字をとったもので、「差金決済取引」のことを指します。
「差金決済取引」とは、一言でいうと「差額だけのやり取りが発生する取引」です。
現物での受け渡しを行わずに、反対売買によって出た金額の差で決済するため「差金決済取引」と呼ばれます。
FX取引も広い意味でCFD取引に含まれています。
株価指数(例:日本225、米国ダウ30、米国NAS100)や商品(例:金、原油)、為替(例:ドル円)、株式など、幅広い資産に投資することができます。

これについては、冷静に考えました。

そして、20ドルの水準では原油業界がやっていけるわけがないと判断し、原油に合計約1億円投資しました。
(↓当時のことは、こちらの記事で詳しくお話ししています。)


ところが、その後原油価格はマイナスまで下落していきました。

レバレッジがかかっていてマイナスになると資産の守りようがありません。
価格がマイナスになるだけでも、守りようがないと思いますが、レバレッジがかかっていると余計にどうしようもなかったです。

特に商品先物に関しては、コンタンゴとロールオーバーコストによって、身動きが取れない自体に陥りました。(↓商品先物については、こちらの記事で詳しくお話ししています。)



その結果、大きく損失を出してしまいました。

この経験から、投資においてレバレッジをかける(CFDに手を出す)ことは上手いやり方ではなかったなと思いました。

それ以降の原油価格回復に関しての見込みについては、自分の読み通りになっています。

つまり、勝てる勝負をやって負けているので、レバレッジをかけるのは良くなかったと思います。

仮に、原油価格が戻らずに下がったままであれば、投資理論が間違っていたなと納得できます。

しかし、投資理論としては正しいことをやっていたのに、損失を出してしまったので、とても悔しい思いをしました。

レバレッジ商品に手を出すと、こういうことが起きるということを学びました。

序盤に失敗を繰り返しておくことに意味がある


もし、私が投資家としてリーマンショックを経験していたとしたら、コロナショック時にも冷静に判断できていたかもしれないと思います。

投資に限ることではありませんが、1回目と2回目とでは、対処の仕方が変わるからです。

投資に関しては、序盤に失敗を繰り返すことに意味があると考えています。

私もそうですが、億単位の資産を投資している状況では、大きな失敗がしにくいと思います。
失敗というより、色々な計画が崩れてしまうレベルの損失になるためです。

例えば、100万円の投資規模の人が50万円失ったとします。
もちろん相当な痛手になると思いますが、一般的な仕事をしていれば、半年や一年で貯めることができる人は多いと思います。

一方で、1億円の損失を出した場合、そうはいきません。
一体何十年働けば得られるかというお金を失う事になってしまいます。

つまり、同じ失敗でも意味合いが違ってくるということです。

例えば、ヒヤリハットというのは、経験に基づく事が多いと思います。
この道はよく飛び出してくるから注意しようという感覚は、何回も同じような事があって、次第に何も意識せずとも意識するようになってくるのではないかと思います。
それが、教習所内で培われるのと、実際の道で培われるのとでは、事故のリスクが大きく違ってくるはずです。だったら、教習所内で培っておいた方がいいと思います。

だからこそ、比較的取り返しのきく序盤に失敗を繰り返し、経験を重ねておくことが大切だと思います。

コロナショックで得られた経験を、今後の投資に生かしたいと思います。

おわりに

いかがでしたでしょうか。

コロナショックが起きて約一年が経過しました。
今回はちょうど約一年が経過したタイミングで、当時のことを振り返ってお話しさせていただきました。
少しでもご参考にしていただけると嬉しいです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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