コロナショック以降、景気の悪化が目に見えて出てきている一方で、株式市場は活況な状態が続いています。
そこで今回は、スタグフレーションが起きるとどうなるのか、についてお話ししたいと思います。
目次
スタグフレーションがもたらすもの
足元の状況を見ると、不況の株高=スタグフレーションが起きていると言えます。
(スタグフレーションについては、下記の記事でお話ししています。)
今後、スタグフレーションが加速した時に、世界が耐えられるのかという問題も出てくると思います。
スタグフレーション下においては、貧富の差が拡大していきます。
もっと言うと、給与所得者は不利になっていき、投資家が有利になっていきます。
今の段階でも顕著になっていますが、今後よりこの差が拡っていくことが予想されます。
11月以降の株式市場の状況を「ワクチンバブル」だと思っている人は多いと思います。
ただ、私はこの見方には懐疑的です。
個人的にはインフレによるものだと考えています。
株式が実体経済からこれほど乖離しているのを見たことがないというコメントをよく見ますが、私は否定したいです。
自分の給料が変わらない、もしくは下がったからといって、世間の相場が変わっていないという見方はそもそも危険です。
このことに関しては、デリケートにならないといけないと思います。
日本人はお金を絶対的なものとして捉えがちです。
典型的なのが、年収1000万というやつです。笑
30年前も年収1000万と言っていましたし、それを今でも言っていますよね。
1000万の価値は変わっていることに気づかないといけません。
投資家と給与所得者の差が拡大
日本の税法において、最高税率55%の累進課税だと、1億円の給与所得で約4800万しか残りません。
一方で、株式投資で1億円儲けると7800万ほど残ります。
同じ1億円でこれだけ差が出ると、給与所得者の未来がかなり閉ざされていることが分かります。
今まさに現実に起こっていることです。
これに対して、よくないことが起きていると言う人がいますが、私はそうは思いません。
富の量は変わらないわけで、その分配量が変わるだけです。
これを「よくない」と表現するのかどうかです。
一部の人にとってはすごくいいわけです。
富を完全に公平に分配すると、やや不幸と感じる人が大勢かもしれません。
逆に、富が偏ると一部の人はすごく満足で、一部の人がすごく不幸となる。
どちらがいいのかなんて分かりません。
それが資本主義と言ってしまえばそれだけです。
日本経済の行方
不況という点で、日本国内でもその影響が見受けられます。
10月以降の自殺者が急増していて、コロナで亡くなっている人とどちらが多いのかという問題になっています。
コロナで亡くなっている人の8割は現役世代ではありませんが、自殺者はほとんど現役世代です。
社会を回している世代の人たちが、自ら命を断つ世の中というのは、まともではないと思います。
病気というのはあくまで、人の寿命に絡むことです。
コロナで死ぬのがかわいそうで、ガンで死ぬのはかわいそうではない、なんてことはないですよね。
何で人が亡くなっても、等しく一人の命ですので。
そこの難しい舵取りを政府はやっていると思います。
コロナで亡くなった人よりも多くの自殺者を出して、その上これだけの経済的損失を出して、これから私たちは返していけるのかという世の中になっています。
簡単にロックダウンと言いますが、ことの重大さが大きすぎで、どれくらいの影響が起こるのか分からない、それぐらいのインパクトがあると思います。
次にロックダウンが起こった時のことは、シミュレーションはできても結果は分からないです。
こう言った経済状況の中で、お金は投資市場に流れざるを得ないというのが、足元の状況だと思います。
これがスタグフレーションです。
おわりに
いかがでしたでしょうか。
スタグフレーションが進んだ未来について、お話しさせていただきました。
投資家にとって有利な状況がきていることは間違いありませんので、少しでもご参考にしていただけると幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。