不動産投資において、リフォームは付加価値をつけるために大事なことです。
そこで今回は、リフォームをするタイミングから、リフォーム後の家賃への価格転嫁の考え方などについてお話ししたいと思います。
目次
リフォームのタイミング
リフォームというのは、基本的に東京ガイドライン(賃貸住宅紛争防止条例)という国が出しているルールがあります。
壁紙だったら何年、キッチンだったら何年というように定められています。
リフォームのタイミングはその年数を目安に行うのが基本です。
ただあくまで国が定めたルールですので、リフォームは早ければ早い方が綺麗になるので決まりやすいですし、遅くなればなるほど決まりにくくなりますので、ここがセンスの見せどころです。
ちなみに私は結構早めにやるタイプです。
やはりキャッシュフローが欲しいので、空室になることが嫌で、積極的にリフォームをやってきました。
感覚的には、リフォームをしていない物件の方が苦戦する印象です。
タバコのヤニがついた壁紙のままは嫌ですし、キッチンが綺麗な方が住みたいと思いますよね。
特に台所が綺麗かどうかは大きいです。
もちろん余分に費用はかかりますが、リフォーム代の回収も考えると早めにやっておいた方がいいと思います。
私の場合は、リフォームして綺麗になったあとは価格に転嫁します。
そういう事もできるので、早めにやる事で部屋が埋まるのであれば、費用の回収もできるということです。
リノベーション物件だけを扱っている不動産会社もあるぐらい、多少立地が悪くて、築年数が経過していても、その分家賃が安くて中が綺麗なら住みたいという需要はあります。
リフォームをする事で、どれぐらい空室が埋まりやすいのかを知りたければ、もし二部屋以上の空室がある場合なら、片方だけリフォームをして、同時に募集をかけてみると感覚がつかめると思います。
そういったことをすることで、リフォームの最適なタイミングなどを自分なりに見つけていくといいと思います。
家賃の決め方
家賃の妥当性というのは非常に難しいです。
私の会社では、リートに組み込まれている物件の管理もしているので、家賃設定については経験がある方だと思っていますが、それでも家賃の妥当性は難しいと考えています。
教科書通りでいうと、競合物件を3つほどピックアップします。
A駅周辺で自分の物件に競合する、同じような間取り、同じような築年数、同じような構造の物件を3つぐらい選日ます。
そして過去1年〜3年でどれぐらいの家賃で推移しているのか調べて、自分の物件の家賃を決めていくことが定石です。
ただそれだと競合物件と差がつかなくなります。
不動産に付加価値をつけるということは、家賃を上げるということです。
例えば、周囲の物件の相場が10万だとして、自分の物件も10万で募集を出すことは簡単です。
でも、リフォームやリノベーションなどの工夫をして10万5000円で募集したいわけです。
その妥当性を探らないといけないので、難しいということです。
私の場合は、少しずつ家賃を上げていました。
最初10万円から10万5000円に上げて募集してすぐ決まるのであれば、もう少し家賃を上げて募集してみるというような感じです。
また、もう一つ別の基準で考えることもできます。
10万円のものを10万5000円で募集するということは、年間6万円多く入るということです。
その値上げした賃料で、リフォームにかかった費用を何年かかって回収できるかを逆算してみてもいいと思います。
例えばキッチンの入れ替えで30万ぐらいかかったとして、家賃を5000円上げると、5年ぐらいで回収できるから、5000円上げようという風に考えることができます。
こういったことを自分なりにどう考えていくかだと思います。
回収したい期間を考えて価格転嫁を行って、それでもすぐに埋まるのであれば、欲を出して少しずつ家賃を上げていくといったことでもいいと思います。
あとは時期の問題です。
3月、9月は決まりやすいですし、逆に夏場の暑い時期や年末年始は、需要がピタッと止まりますので、家賃設定において季節も考慮することが大事です。
おわりに
いかがでしたでしょうか。
不動産の付加価値を高めるために、リフォームは有効な手段となりますので、そのタイミングと家賃への価格転嫁の考え方をおさえることが大切だとお話しさせていただきました。
少しでもご参考にしていただけると幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。