世間でもサブリースが問題となるニュースが散見されますが、そもそもどういったものなのか、何が問題なのか、不動産投資を行う上できちんと理解しておく必要があると思います。
そこで今回は、サブリースの問題点について詳しくお話ししたいと思います。
目次
「30年一括借り上げ」は見出し詐欺
サブリース※で何が一番問題になっているかというと、30年一括借り上げという日本語です。
サブリースとは、一括借り上げ、家賃保証制度のこと。不動産会社が貸主から賃貸物件を一括で借り上げ、入居者に転貸する。貸主は入居者がいようといまいと一定の家賃が保証されるとともに、入退去に関する手続きや家賃の集金業務などから開放される。一般的に保証される賃料は相場の80%〜90%となる。
引用元:LIFULL HOME'S
この「30年一括借り上げ」は凄く誤解してしまう言い方だと思います。
30年ローンを組んで、30年一括借り上げと言われたら、普通の人はノーリスクだと考えますよね。
しかし、30年一括借り上げと言いながら、業者は途中から家賃を下げてきます。
大体10年経つと家賃を下げられる契約になっていて、その後は毎年家賃の変更ができると書かれていることが多いです。
当然のことながら、家賃が下がれば業者としてオーナーへの支払いは下げざるを得ません。
例えば、家賃が5万円しかないのに、オーナーに6万円を支払うことはできません。
一部の業者ではそれをやっていますが、これは不動産業界の闇が深いところです。
いわゆる自転車操業になっているので、「かぼちゃの馬車」のように最後には潰れます。
基本的には、家賃5万円のものに対しては、5万円より下の一括借り上げ賃料しか出せませんので、オーナーの収入は下がります。
建物というのは、新築の時が一番価値が高くて、中古になった瞬間に価値が下がります。
それが10年も経てば、感覚的に10%ぐらい下がります。
つまり、仮に10%下がった時に、収入と支出が逆転しているようであれば、10年後には赤字が出るということです。
ローンの支払いは一緒でも収入は下がる、という負の連鎖に陥って、マイナス化していきます。
投資用・収益物件というのが、できてまだ15年ぐらいのビジネスなので、そこの問題がまだ表面化しきれてませんが、今後より表面化してくると思います。
法律による規制なども出てきていますが、結局いたちごっこになっていくと思います。
そのため、私はサブリースに関してはおすすめはしていません。
サブリースの真の問題点
サブリースは、オーナーにとって条件が良くないというのもありますが、別の問題もあります。
それはサブリースの場合、オーナーが物件に対して関われないことが多いことです。
最初から、建てて管理を任せることが前提となっているからです。
具体例を挙げるとレオパレスです。
違法なことをやっていたとしても気づかないんです。
そういうぼやけ方もしますので、初めて不動産投資をする人がサブリースに手を出すのはすごく危ないと思います。
私は基本的に、不動産には積極的に関わっていくべきという方針でやっています。
不動産投資で成功するためには、積極的に物件に関わることが重要だと考えているからです。
(↓不動産に積極的に関わっていくべき理由はこちらの記事でお話ししていますので合わせてお読みください。)
そういった理由から、任せきりになってしまうサブリース契約をやるべきではないと考えています。
サブリースをしてしまうと、物件のことなんて知らなくてもいいわけです。
なぜなら満室でなくても一定の賃料が払われるからです。
でもそれだと数千万円、数億円かけて自分が投資したはずなのに、それだけかけたものに対する熱量がなくなってしまいます。
不動産というのは満室経営を目指していくということが、自然な形ですので、そこに対して努力できる契約をすべきです。
サブリースをすると、それが自分でできなくなってしまいます。
おわりに
いかがでしたでしょうか。
30年一括借り上げという言葉だけ聞くと、サブリースが凄く良いように感じると思いますが、実際のところは様々な問題があるということがお分かりいただけたかと思います。
初めて不動産投資を行う人は特に、その仕組みを理解した上で、業者選びなどを行うようにしてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。