これからの債券投資の考え方

債券市場において、昨年までと今年(コロナショック後)では環境が大きく変わっています。
そこで今回は、そもそも債券投資についてどのように考えているのか、これから債券市場の見通しからどういった方法を使っていくのがいいのか、ということについてお話ししていきたいと思います。

目次

債券投資の考え方

債券というのは範囲がとても広い商品です。

例えば債券の王様といえば国債です。

そこに続いて企業が発行する利回り債券。

さらにそれに対して、劣後性のある債券とかcoco債と言われる株価と連動したものなど、色んな債券があります。

ちなみに私が初めて投資した債券は、10年ぐらい前で、ルネサスエレクトロニクスの劣後債でした。

また、きちんとポートフォリオを組んで運用し始めた債券は米国債が初めてです。

債券はローリスク・ローリターンが原則

債券投資において重視するものは、まず発行体の信用度です。

債券というのは、そもそもボラティリティを捨てているわけです。
株価のようなハイリターンを捨てている商品性です。

リターンを捨てている以上、リスクを確実に避けたいですよね。

債券の特徴はローリスク・ローリターンなので、まずは発行体の信用は重視しなければいけないと思います。

安全資産としての使い方

その他の重要なこととして、米国債で言えば、その時の景気は大事です。

中長期で見ると株価は一旦崩れそうだけど、足元の景気は良いという場合、米国債は買いという判断ができます。

3~4年もすれば株式市場が崩れてくれるという前提があれば、米国債は市場がブレイクした時に跳ね上がるからです。
米国債は市場とは逆に動く性質があります。

安全資産なので。

そういう時を狙って米国債を買うのは有効です。

ですからブレイクしてしまったコロナショック後は買っても仕方がありません。

単価でも勝負できる

債券は基準価額利回りという二つの利益の取り方があります。

米国だと、クーポン債・ゼロクーポン債という言い方をしたりします。

単価は今日発行されたものであれば100ですが、明日になれば90になるかもしれないし、110になるかもしれない。

この単価で勝負できるのが債券です。

今と同じ状況であれば100は100のままなんですけど、世界情勢は日々刻々と変わるので。

一般的には単価と利回りを足してネット利回りみたいにして計算します。

エマージング債券の見方

エマージング国家(新興国)の通貨って基本上がるイメージがないんですけど、下がり方が激しいですよね。

基本は金利分ぐらい為替が下がるっていうのがエマージング通貨の正しい下がり方だと考えています。

例えば、南アフリカだったら年7~8%の金利がついているので、年7~8%下がっていく分には普通で、逆に年4%、5%の下げだとしたら、むしろ勝っているんです。他国の通貨に対して。

ただ、30%とか40%とか下がっているので。笑

金利年7~8%に対してそれだけ下がったら、差分の20~30%どこに行ってしまったんだ?とツッコミたくなります。

これに関しては、高リスク資産に対する投資家の逃避感覚が出ているからなんだと思います。

南アフリカランドに限らず、全てのエマージング債券に言えることですが。笑

結論エマージング債券はおすすめしません。

これからの債券市場

債券市場においては全面的にクローズに入っていっていると考えています。

つまり全体的に利回りが下がってきているということです。

一時のコロナショック後の混乱した状況からはだいぶ落ち着いてきて、債券の妙味がかなり薄れてきています。

その中で、EB債(転換社債)に関しては、唯一ボラティリティが残っているので、私も現在投資しています。


株価と連動する債券というのはまだボラティリティがあるので、EB債はミドルリスクミドルリターンの性質があります。

ミドルリスクと言ったのですが、かといってEB債に資金を全部振ることは、個人的におすすめできません。

EB債はポートフォリオの5分の1から4分の1ぐらいが適正だと思っています。

私はEB債を2億ぐらい組んでいるのですが、フリーの資金がその何倍もあります。

なぜかという理由が明確にあります。

EB債は株価が50%になればノックインといって、損するんです。
(商品性についてはご自身でも調べてみてください。)

それが60%、70%、40%とものによって違ったりするのですが、私が主に使っているのは50%のものです。

50%株価が下がるということは、これをどう考えるかというと、危機と考えるというよりチャンスだと捉えます。

そうなった時に、EBはノックインして良くない状況になりますが、ならば株式を買いに入ればいいとなります。

なぜなら半額のディスカウントセールをやっているタイミングだからです。

そこで株式を買えば、今の過剰に通貨供給している環境下においては価格が戻りやすいからです。

このようにEBがノックインすれば、株式を買えばいいと考えているので、EB債への投資は個人的に安全性が高いと思っています。

当面はEB債をうまく活用することが、債券投資の基本方針として考えています。

おわりに

いかがでしたでしょうか。
債券は最初に述べたように、範囲が広く様々な種類の債券がありますので、本当に奥が深い商品です。
債券投資をするにあたって、お話しした内容が少しでもご参考になれば幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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